訴訟による支払い請求のメリットとデメリット
訴訟による債権回収は、債権の内容や事実に争いがある場合に大きな力を発揮します。
通常、何か取引を行う際には契約書を作成したり、誓約書を書いて貰うなど、書類上の手続きを踏むものです。しかし、何度か取引を行っている企業や個人が相手の場合だと、つい契約書を作らなかったり、契約書の不備を改めないまま放置していることも場合によってあり得ます。そうした場合、いざ債務が履行されなくなり、相手方に債務の履行を強く請求しようとしても、「そんな債務は存在しない」と、相手方に請求を拒絶されてしまう恐れがあるのです。
このように、債務の存在を巡って争いが生じてしまうと、支払督促といった他の債権回収の方法を利用することが困難になってしまいます。よって、訴訟という手段を用いて決着をつけなければならないのです。訴訟は、裁判所に訴えを起こし、口頭弁論などを経たうえで判決を得るための手段となります。債務の存在を認める判決文を勝ち取ることによって、相手方の財産を差し押さえる強制執行が可能となります。
訴訟の最大のメリットは上記の通り、相手方との争いに終止符を打つことができるという点です。しかし一方で、訴訟を起こすための費用や同時に仮差押などの保全手続きを行うための金銭的な負担が発生することになり、訴訟で判決を得るまでには相当の時間がかかってしまいます。こうした訴訟のデメリットを考慮すると、取引をはじめる際に債務不履行時の取り決めをしておくなど、あらかじめ対策を講じておくことが大切です。
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