割賦販売法への対処方法
割賦販売法が規制している取引は、割賦販売(同法2条1項)、ローン提携販売(同条2項)、包括信用購入あっせん(同条3項)、個別信用購入あっせん(同条4項)、前払式特定取引(同条6項)です。
その中でも特に悪質と考えられている行為として、次のものがあります。
■割賦販売
・消費者からの契約解除を不当に妨げる条項を定めている
・一度でも支払が滞ると、直ちに全額請求できる条項を置いている
■ローン提携販売
・消費者からの契約解除を不当に妨げる条項を定めている
・販売商品に問題があった場合の支払拒否請求に応じない
■包括信用購入あっせん
・カードの入会審査に当たって信用調査をしない
・法律で定められた支払限度額を超える限度額を設定したカードを交付する
・個人情報やクレジットカード番号の管理をおろそかにする
・個人情報を漏洩させる
■個別信用購入あっせん(クレジット契約)
・次々販売(消費者のもとを何度も訪れて次々と販売すること)
・過量販売(消費者にその消費者が必要とする以上の商品を購入させること)
・クレジット契約の締結に当たって信用調査をしない
・消費者からの契約取消しやクーリングオフに応じない
・契約の取消しやクーリングオフをした消費者からの返金請求に応じない
・個人情報の管理をおろそかにする
・個人情報を漏洩させる
■前払式特定取引(同条6項)
・解約できるにもかかわらず、消費者からの解約を不当に拒否すること
・あらかじめ「契約の解除が出来ない」旨の特約を置く
事業者としては、当該事業が割賦販売法の規制対象となる事業に当たるのか、規制対象に当たるとして同法に違反する行為を行っていないかを常時確認する必要があります。ただし、割賦販売法には様々な規制があり、わかりにくい部分も多々あると考えられます。どのような規制があるのか、規制に違反していないかなど、弁護士等の法律専門家からチェックを受けるようにしましょう。
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