自社への投資勧誘でやってはいけないこと・利用してはいけないものとは?
自社への投資を募る方法には法的なルールが適用されます。一定の制限が設けられており、好きなように投資を促して良いわけではありません。
法的なトラブルを生むこともありますので、やってはいけないこと、適法に投資を募る方法を知っておきましょう。
投資勧誘は法律で厳しく規制されている
自社の株式やファンドへの出資を募る行為は、法律で規制されています。
そこでもっとも留意すべき大事なポイントが、「勝手に一般の人々に投資を呼びかけてはいけない」という点です。
ただし、一定条件下では規制が緩和されます。たとえば、少人数の相手方に限定した勧誘や、社内の従業員のみを対象とする場合などです。そこで、自社の勧誘行為が法律上どのような扱いになるのかを事前に確認することをおすすめします。
判断が難しいとき、不安があるときは、弁護士にご相談ください。
情報公開の義務の有無を要チェック
金融商品取引法という法律でルールが定められており、ある程度の規模で実施するときは原則として有価証券届出書などの提出が必要となります。これを行わないまま投資を促すと違法となり、場合によっては罰金刑や拘禁刑に処される危険性も出てきます。
この制度は、投資家が安心して投資できるように、企業の経営状況やリスク情報を透明に開示させるものです。
具体的には、「誰に」「いくら」募集するのかによって決まります。
- 誰を勧誘する?
- 50人以上に勧誘する場合、原則として詳細な情報提出が必要。ただし、全員が自社の従業員である場合など例外も存在する。
- 注意点として、複数回に分けた募集でも、合計人数の規模が大きく一度に多数の者を対象に募集したのと同じ扱いになるケースも存在する。
- いくら募集する?
- 社外の一般投資家が対象となる場合で募集総額が1億円以上のケースでは、特に詳しい情報提出が求められる。
- 1,000万円以上1億円未満の場合でも、簡易的な情報提出が求められる。
情報提出には多くの労力とコストを要するため、企業側で事前にこの義務が発生するかどうかを正確に評価しておくことが重要です。
投資勧誘時にやってはいけない行為
法令上、投資勧誘を行う際の禁止行為がいくつか定められています。違反すれば行政処分や刑事罰の対象となるため、以下の行為を行わないよう注意しましょう。
- 事実ではないことを伝える
虚偽の説明により投資家が損失を被った場合、民事上の損害賠償請求や刑事告発につながるリスクもある
- 「絶対に儲かる」という言い方
確実性があるかのような表現はタブー。市場の変動や企業業績の悪化なども踏まえて表現すること
- 都合の悪い情報を隠す
リスクや損失の可能性など投資判断に必要な情報を意図的に隠すことは違法。デメリットも正確に把握できるよう情報提供する
- 損失を穴埋めすることの約束
投資家が損をした際に企業が補填することは禁じられている
- 契約前に説明資料を渡さない
リスクに関わる情報などまとめ、契約前に提供しなければならない
投資を行う方が適切な判断を下せるよう、勧誘時には注意してください。
投資を促す方法として利用すべきではないもの
投資を促す際、「クローズドなSNS・チャットを利用すること」や「相手方が勧誘を求めていないのに電話やメール等を使って勧誘すること」は避けましょう。
クローズド、つまり参加者の出入りが自由ではなく閉じたコミュニケーションの場を利用した詐欺が多く発生しています。常に違法となるわけではありませんが、クローズドな空間に誘導することに対しては規制が強まっているため、注意が必要です。
また、電話やメールに関しても一律に違法となるわけではありません。しかし事前に勧誘受託意思を確認していない、あるいは確認を行って拒絶の意思表示をしているにもかかわらず投資を促す行為は違法となります。
そのため勧誘行為に対しては透明性を意識し、開けた場、公式のWebサイトや窓口などを利用すると良いです。具体的な対策方法については弁護士に相談するなどして適法性を確保しましょう。










