消費者契約法への対処方法
消費者契約法の対象となる契約は、消費者契約、すなわち、消費者(普通の個人、一般人のこと)と事業者の間で締結されるすべての契約です(同法2条3項参照)。
事業者が同法4条1項から4項までに掲げる行為(例えば、重要事項についての不実告知、断片的判断の提供など)を行ってしまうと、消費者との間で行った契約は取消しの対象となり、ケースによっては適格消費者団体による差止請求がなされるおそれがあります(同法12条)。事業者にとっては、4条1項から4項までの行為を行わないように気をつける必要があります。
また、消費者との契約に際して、消費者にとって明らかに不利となるような条項を契約書内に設けていないか十分に注意しましょう。具体的には、
・事業者の損害賠償責任を免除する条項(同法8条)
・消費者の解除権を放棄させる条項(同法8条の2)
・後見開始の審判等によって事業者に解除権を付与する条項(同法8条の3)
・消費者が支払う損害賠償額を予定する条項(同法9条)
・その他消費者の利益を一方的に害する条項(同法10条)
を設けている場合、これらの条項は無効となります。
現在はインターネット、SNSが発達し、誰でも気軽に情報共有できるようになりました。そのため、事業者が消費者契約法で禁止されている行為を行い、その情報が出回れば、事業者としての社会的信用に大きな傷をつけることになります。
消費者契約を内容とする事業を展開する場合は、弁護士などの法律専門家に相談し、リーガルチェックを欠かさず受けるようにしましょう。
法律事務所桃李では消費者トラブルに関する相談を承っております。お困りの方はお気軽にご相談ください。