モンスタークレーマーへの対応|適切な対処法や弁護士への相談のタイミングを解説
過剰な要求、暴言や脅迫などをしてくるモンスタークレーマーに対して毅然とした態度で臨むことが大事です。
すべて言いなりになっていては従業員を守ることができませんし、余計な時間・コストをかけないよう適切な対処法について知っておく必要があるでしょう。
ときには弁護士が必要となる場面も出てくると思われますので、ここで弁護士に相談すべき場合やそのタイミングについても解説していきます。
モンスタークレーマーへの対応のポイント
まずはかんたんに、モンスタークレーマー事案への対応にあたって大事なことを紹介します。基本的なポイントは次のとおりです。
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事実関係を正確に把握する
・・・顧客や従業員等から情報を集め、ある行為についてそれが事実かどうかを確認する。その際、客観性のある証言、確かな証拠に基づく判断を行う。 -
従業員に対する配慮
・・・被害を受けた従業員がいるときは組織的な措置を取り、メンタル不調などに対する配慮を適正に行う。 -
再発防止に向けて取り組む
・・・発生した事案について原因などを追究し、改善に取り組む。
また、被害を受けた従業員へのプライバシー保護など、相談をしやすい環境を作っておくことも大切です。プライバシーが守られるような措置を講じ、その事実を従業員へ周知しましょう。さらに、「相談したことを理由に不利益な取扱いをしてはいけない」ということについても併せて従業員へ周知します。
初期対応の流れ
大きな問題へと発展するのを防ぎ、従業員に対するストレス・会社の損失を大きくしないためには、適切な初期対応が欠かせません。
あらかじめカスタマーハラスメントの発生を想定しておくと、実際にモンスタークレーマーが出てきたときにも迅速に動くことができますので、以下の流れを掴んでおきましょう。
《 初期対応の流れ 》
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相手方へ謝罪する
- 謝罪をしたからといってそれだけで非を認めたことにはならないため、相手方がヒートアップしないためにもまずは謝罪を行うのが良い。
- 謝罪を行うとき、状況把握が十分にできていないのなら非を認めるような発言は避け、「不快な思いをさせてしまったこと」など対象を明確化したうえで謝罪を行う。
- 事実確認が進んでいるときは、過失の内容に応じた謝罪を行う。
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ひと通りの事情を把握する
- 顧客が主張している内容を正確に把握する。間違っていると思われる箇所があるときもすぐには反論しない。
- 不明確な点については後で確認を行い、相手方に勘違いがあるときは正しい情報を提供する。
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現場に情報を共有する
- 顧客から集めた情報など、収集した情報は現場の従業員や窓口対応をした者に共有する。
悪質な場合は弁護士や警察にも相談
顧客による犯罪行為がある場合や現場の従業員に危険がおよぶ場合など、特に悪質な場合には弁護士に相談し、警察への通報も検討してください。
特に、暴力を振るっているなど、暴れており危険な状態にあるときはすぐに警察を呼びましょう。
その後の法的な手続きや訴訟対応については弁護士に依頼し、今後の対応について一緒に考えていくと良いです。
なお、弁護士が必要となる場面ではできるだけ早めに相談することが重要です。
状況別の対処法
モンスタークレーマーに対峙するケースにもいくつかのパターンがあります。メール対応であれば気持ちにも時間にも余裕をもって対処できますが、直接話をする場合は落ち着いて対応するのが難しいです。そこで以下に紹介する要点だけでも押さえておくようにしましょう。
現場対応のケース
店舗に顧客がいる場合など現場対応を要する場面では、以下の点に留意すると状況の悪化を防げるかもしれません。
- 場所を変える
- 複数人で対応する
- 丁寧な話し方で冷静に対応する
- 顧客の主張内容についてはメモを取り詳細に情報を把握する
- 問題解決に向けて進もうとする前向きな姿勢を見せる
- 「確認後、回答します。」などと冷却期間を設ける
もし相手方が感情的になっていても、こちら側は丁寧な対応をしてください。
その場しのぎであいまいな回答をしたり、あしらうような回答をしたりすることは避けましょう。
電話対応のケース
電話対応では、以下の点に留意しましょう。
- 録音ができるようにしておく
- メモを取り、復唱による確認を取りながら話を進める
- たらい回しをせず特定の方が責任をもって対処する
- すぐの回答が難しい内容に関してはあとで返事を行う
訪問対応のケース
顧客訪問による対応に関しては、次の点に留意してください。
- 夜間や早朝など冷静になりにくいとされている時間帯は避ける
- カフェなど、周囲にほかの人がいる環境には行かない
- 問い合わせ内容を確認して事前に対応方針を練っておく
- 1人で向かわず 2人で訪問する
ただし、クレームの内容もモンスタークレーマーの性格も千差万別です。一般的な対応のポイントを押さえておくことは有効ですが、相手方の出方に応じて臨機応変に対応することが大事です。特に実害が発生してしまっており損害賠償を求める場合や、犯罪行為がある場合などには対処にも慎重になるべきです。
自社が不利な立場に立たされることのないよう弁護士の活用もご検討ください。