消費者からクーリングオフを求められた時の対応
近年の消費者保護の高まりを受け、現在は広告規制や契約時の書面の交付などさまざまな消費者保護制度が設けられています。クーリングオフ制度もその一つであり、特定商取引法や割賦販売法、保険業法などにその定めがあります。
消費者からクーリングオフがなされた場合、事業者は消費者が支払った代金全額を返還しなければなりません。また消費者が既に商品を受け取っている場合は、事業者の負担でその商品を回収しなければならず、商品の送料等の回収費用も基本的に事業者が負担しなければなりません。
消費者との契約の際に、消費者に不利な条項(例えば、違約金の発生に関する条項、事業者が承認した場合にのみクーリングオフが出来る旨の定めなど)を契約書内に設けた場合でも、その条項は無効となります。
このように、クーリングオフ制度は一度成立した契約を事業者の負担で解消する制度であり、非常に強力な効果があります。事業者としては、特定商取引法や割賦販売法で定められているクーリングオフがされないように、商品や提供するサービスの内容について丁寧に説明し、わかりやすい契約書面や申込書面を作成することが必要です。
契約書面や申込書面に問題となる点がないかを弁護士等の法律専門家によるリーガルチェックを受けるようにしましょう。
法律事務所桃李では消費者トラブルに関する相談を承っております。お困りの方はお気軽にご相談ください。